創業以来、私たちは「和」と「夢」という二文字を、


企業行動における基本的価値観、精神、信念として、


胸に刻んでまいりました。

そして時を経て、初心を忘れず、現状に安住することなかれと改めて心に誓い、


今では「挑」と「礎」という二文字も大事な言葉となりました。

私たちは、人との「=出会いと互いに磨き合われた関係」を大切にし、


=将来実現させたい姿」を以て、


これからの世界を見据え、世界の発展と社会課題に「」み続け、


今日に至る私たちの「=物事の大事な基礎」をしっかりと理解し、


決して忘れないことを企業理念といたしております。

オーミインダストリー社は企業行動を通じて、広い世界の中で途絶えることなく、


様々な「和」を形成し続けることで、社会貢献と自己成長の両立を目指してまいります。

1978年5月 小八木創業社長ナイジェリア工場訪問

私たちオーミインダストリー社は、ナイジェリアを中心とする西アフリカ諸国向けに日本からトタン屋根をお届けすることを通して、それらの国々に根付いた事業の核を形成し、その事業の拡大を実現して参りました。

1960年代、トタン屋根は、人々の生活に密着した生活必需品であり、雑貨品をも販売する街中の食料品店の商品の一つとして販売されていました。それにもかかわらず、必需品であるはずのトタン屋根の供給は不足しており、品質面でも劣悪なものが横行しておりました。私たちは、良品を安定的に皆さまにお届けしなければならないと考え、まずは日本からの供給量確保を最重点課題として、高度成長期にあり、能力増強に努めていた日本鉄鋼メーカーに支援を仰ぎました。

日本からの鉄鋼輸出量は拡大基調にあり、私たちは日本鉄鋼メーカーから十分なサポートを得て、供給量の確保という最初の難関は乗り越えることができしまた。また、それに合わせて、現地パートナーとの協業を通して、販売網の整備に取組みました。次のステップとして、多くの人々がより手軽にトタン屋根を購入する為には現地生産化が必要と考え、現地への製造設備導入と操業支援を通して、安定製造体制の構築に尽力して参りました。

その結果、製造業として定着し、雇用が創出され、トタン屋根の安定供給体制構築と西アフリカ諸国の経済の発展に貢献したと自負しております。

2008年デリーモーターショーにて

その後、西アフリカ諸国のみならず、東アフリカ諸国及びインド、ネパール、スリランカ等の西南アジア諸国においても、種々の障壁をブレークスルーし、同様のアプローチで各国への製造設備導入と操業支援を通じて、各国の経済発展とトタン屋根安定生産及び供給体制に尽力して参りました。我々は、トタン屋根という最終製品の供給モデルに留まらず、各国での現地製造化という「変化」を起こし、現地経済及びパートナーであるお客様の発展に寄与してきたことも誇りにしております。

とりわけインドにおいては、中核事業であるトタン屋根普及事業以外でも多くの事業機会を得ることができました。1980年代までインドはインド独自の社会主義的経済運営を行ってきましたが、経済の低迷を招いたことから、1991年に経済の自由化政策に舵を切りました。2000年以降においてはBRICSの一員として、世界で注目される著しい経済成長を成し遂げてきました。

国土面積は世界第5位、人口は今では中国を抜いて世界第1位、経済規模も世界第5位となっています。そのような経済成長を続けてきたインドという大国のなかで、トタン屋根普及事業で培ったネットワークの皆様からの種々多様なニーズに適確にお応えすることで、自動車等の耐久消費財メーカー、建設機械メーカー等の新たなお客様との取引を始めることができました。

当時、インド鉄鋼業はまだまだ近代化への黎明期であったことから、インド国内で製造されていない鋼材を日本から供給することによって、インド製造業の発展と品質向上に取組んで参りました。ここ数年においては、インド経済の成長を支えるべく、鉄鋼業は飛躍的に成長、インド国内における鉄鋼の需給構造は大きく「変化」して参りました。今現在では、インドの鉄鋼生産量と消費量は日本を追い越し、中国に次ぐ世界第2位となっております。

私たちは、発展のステージに応じ、その先に起こりうる「変化」を想定して、その時々で必要な商品と無形のサービスの供給を通じ、各国経済のパートナーであるお客様の発展に貢献して参りました。私たちの活動を可能にしてくれたのは、サプライヤーである日本鉄鋼メーカーの皆様が「変化」に応じ、各ステージに応じた商品の安定供給を継続し続けて頂いた事によります。

今まで私たちは、目の前に現れてくる様々な「変化」を乗り越えてくることができました。それは偏にパートナーであるお客様とサプライヤー様それぞれから、取引関係を通じて私たちの行動力、実現力そして誠実さを評価していただき、「信頼」を勝ち得たからにほかありません。更に著しい「変化」が想定されるこれからの時代ではありますが、「変化」に柔軟に対応しながら、パートナーであるお客様とサプライヤー様とともに、「夢」をもって、これからの各種課題に「挑」み続けていきたいと考えております。